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羊水過少症と診断されて② 管理入院の必要性

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前記事では、羊水過少症とは何か、原因と対策について説明しました。

そして、私が実際に羊水過少症と診断された当日の体験について紹介しました。

 

 

usagicolor.hatenablog.com

 

 

その後、私は大学病院で管理入院をすることとなります。

この記事では、管理入院でどのような事が行われるのか、私の実体験をもとに詳細を紹介します。

 

 

 

なぜ管理入院が必要なのか 

 

私が管理入院となった理由は、お腹の中の赤ちゃんが危険な状態にあったためです。

 

具体的に説明すると、赤ちゃんの心拍が低下する傾向が見られたのです。これは、母体から十分な酸素が供給されていないためでした。できるだけ赤ちゃんへの酸素の供給を妨害しないために、安静を指示されたのです。

 

また、心拍が低下する傾向が見られ、赤ちゃんはいつお腹の中で亡くなってもおかしくない状況でした。つまり、赤ちゃんが本当に危なくなったら、すぐにでも帝王切開を行えるように入院が必要でした。

 

入院中に行う検査 

入院中に行った主な検査は、超音波エコー、NST(赤ちゃんの心拍とお腹の張りを計測するモニター)、心電図、レントゲンの4つでした。

超音波エコーとNSTについては順調な妊娠経過であっても行われる検査です。心電図、レントゲンについては帝王切開を見越しての検査でした。

 

入院中に行われる処置 

検査の他に入院中に行われたのは、子宮の張り止め(ウテメリン)の点滴と導尿でした。

張り止めの点滴は切迫早産の場合に行われることが多いと思います。この点滴は動悸、手の震えの副作用が辛いことが有名です。私の場合、子宮がキューっと張ると赤ちゃんとへその緒が圧迫され、その結果心拍が低下してしまうことを防ぐために点滴が行われました。

導尿は安静の指示のためと、いつでも帝王切開をむかえられるようにと準備するために行われました。

 

入院中に制限されること 

安静を指示されているため、院内を移動することや、トイレやお風呂の利用を制限されました。また、いつでも帝王切開に臨めるよう胃の中を空にするために絶飲食を指示されていました。

 

入院中に必要だった物 

一般的な出産準備リストに載っている物は必要になりました。私は妊娠7か月の急な入院であったため、初産ではないですが全く出産準備をしていなかったので困りました。

 

病院からは寝たきりになるため、医療用の血栓予防の靴下を準備するよう指示がありました。あらかじめ帝王切開を予定する場合は準備すると思われます。

私の場合は突然のことだったので、病院の売店で購入するしかなく定価での購入となってしまいました。

 

実際の体験を紹介 

ここからは、私が紹介状を手に大学病院へ向かってから入院となるまでの詳細を時系列で紹介します。

 

羊水過少症と診断されてから3日後、仕事を休み自宅から車で約30分程の大学病院へ向かいました。

大学病院で初診の場合は丸一日時間がかかるだろうと予想していました。

朝一で上の子達を保育園へ送り届けて「また夕方ね!」と子供達と別れました。

 

病院に到着し、総合受付を済ませて産婦人科の前で待ちます。

 

30分くらい待ったところで呼ばれ、超音波検査士による超音波エコー検査を受けました。産婦人科医師による検査ではないため、検査中は特にエコーの様子について説明されることはありませんでした。

 

それからお昼頃まで待ちましたが診察に呼ばれる気配がありません。

まだまだ自分の順番が来ないのであればこの場を離れて昼食を取っても良いか、看護師に確認をしました。

 

看護師が確認を取りに診察室へ行き戻って来ました。

「これから飲み物も食べ物も一切口にしないでください」と言われてしまいました。

血糖値でも計るのかな?確認しないで売店で何か買って勝手に食べてしまえば良かったなと思いながら待合室のベンチに戻りました。

この時既に緊急帝王切開に備えて絶飲食の指示が始まっていたのです。

 

その後すぐに診察室に呼ばれました。 

そして、診察室のベットに横になるよう指示され、約20分間NST(赤ちゃんの心拍と子宮の張りを計測するモニター)を行いました。

モニター画面やモニターから出力される記録紙はカーテンで仕切られた向こう側に向けられており、自分からは見えない状況でした。

 

記録紙を誰かがバサバサと確認している様子がうかがえ、しばらくすると看護師に家族をこの場に呼ぶように言われてしまいました。

夫は仕事のため難しい旨を伝えましたが、両親でもいいから呼んでとさらに強い口調で言われてしまいました。

この時、お腹の赤ちゃんに何かあったのだろうと理解しました。

そして、夫の会社に連絡して病院に呼びました。

 

しばらくすると医師がカーテンを開けて現れ、このままこの大学病院へ入院となると伝えられました。

私は頭が真っ白になりました。

入院の準備を何もしていない、上の子達を保育園に迎えに行かなければならないと医師に訴え、一度帰宅することを願い出ましたが許されませんでした。

 

思わぬ展開に混乱してベットの上で涙を流していましたが、その間に看護師が病棟と連絡を取り、入院の準備を淡々と進めていました。

 

夫が病院に到着すると別室に呼ばれ、医師から現在の赤ちゃんの状態を伝えられました。

NSTの結果によると赤ちゃんの心拍が低下する傾向があり、いつお腹の中で亡くなるか分からない大変危険な状態であるとの事でした。

 

さらに、赤ちゃんを助けるためにすぐに帝王切開でお腹の中から取り出す必要がある事。

妊娠28週での出産では赤ちゃんの命は助かるが、発育が不完全のため何らかの身体的機能に障害が残る可能性が高いという事。

この大学病院では妊娠28週で出産した場合、産まれた赤ちゃんに適切な処置ができない事。

 

次々と辛い事実を告げられてしまいました。

医師からの上記の宣告に泣きじゃくりながら頷きましたが、私の心はとても受け止められる状態ではありませんでした。

 

そして、妊娠28週での出産に対応できる受入れ先の病院を探すという話になりましたが、病棟に入りNSTを取ると赤ちゃんの心拍の低下は見られなくなりました。

そのため、今夜は心拍を確認しながら様子を見ましょうという事になり、この病院でモニターを付けながら朝を迎えることになりました。

 

しかし、翌日になると何度も赤ちゃんの心拍の低下が見られたため、救急搬送による転院の準備がバタバタと始められました。医師が転院先を探す間に、看護師による点滴や導尿の処置、心電図検査が進められました。

 

ようやく受入れ先の病院が見つかりましたが、それは自宅の最寄駅から電車で40分程かかる場所にある病院でした。そこは県内に2つしかない周産期母子医療センターとして認定されている病院の1つだったのです。ハイリスク妊婦にとっての最後の砦のような三次医療機関でした。

 

この後、転院先の病院で私は帝王切開による出産をむかえることになります。

 

転院先での出産、産まれた赤ちゃんの様子については次の記事で紹介します。

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